細胞培養基礎講座 COURSE
細胞培養基礎講座は、 培養の第一人者バイ博士のもとに弟子入りした陽助手が、 日々の細胞培養に関する疑問を博士から教わります。
第13回「細胞の変化」
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「博士、細胞を培養していると丸い細胞が増えてくるのですが、これは形態が変化したのでしょうか?」
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「どれどれ。これは分裂中の細胞だよ。細胞は分裂する際に一旦丸くなってから分裂するんだ。位相差顕微鏡で見たときに、丸くて光っている細胞がたくさんある場合は、ちょうど対数増殖期の培養状態ということだね。」
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「でも、もともと丸い浮遊細胞などはどうやって見分けるのですか?」
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「浮遊細胞の場合には、丸い細胞が二つくっついたような細胞。丁度だるまのようになっているのが分裂期の細胞だね。」
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「では、これら分裂期の細胞がたくさん見られるというのは、良い状態と言えるのですね。」
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「その通り。」
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「では、状態が悪くなるとどうなりますか?」
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「細胞により違うので、なかなか難しいが細胞の厚みがなくなって、何か薄っぺらくなったり、細胞質が大きくなったら一般的には良くないね。あと、顆粒を培地中に放出したり、細胞質に空胞が出たりするよ。」
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「細胞も、状況に応じて顔が変わるのですね。博士も機嫌が悪い時と良い時は分かりやすいですしね。」
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「私の機嫌が悪いのは君が原因のことが多いのだが…。でも君はいつもご機嫌だね。」
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「それを言うならポーカーフェイスと行ってください。」
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「………。」
- 皆さんの細胞はご機嫌ですか?